八丈島を思いきり満喫するには、移動手段の選び方がとても重要です。
まず、島内には電車がありません。
バスやタクシーはありますが、本土ほど便数や台数が多くないということを頭に入れておきましょう。
八丈島の観光スポットは広範囲に点在しているため、事前に交通手段を知っておかないと、せっかくの旅行で時間を無駄にしてしまうかもしれません。
行き当たりばったりの旅も楽しいですが、効率良く巡りたい方やファミリーでの旅行を計画中なら、事前の下調べが必須です!
この記事では、2025年現在の最新版として、八丈島で使える移動手段を一覧でご紹介します。
予算や滞在スタイル応じて、あなたの旅にぴったりの移動方法を見つけて、快適で思い出に残る時間を過ごしてください。
1.一番おすすめ『レンタカー』
八丈島を最も効率良く快適に巡るなら、レンタカーが一番おすすめです。
スコールのような突然の雨も多い八丈島。
レンタカーなら雨が降っても逃げ込めますし、自分たちのペースで自由に島内を巡ることができます。
特徴
- 空港や港まで送迎あり
- 道が狭い箇所も多く、軽自動車やコンパクトカーが主流
料金目安
軽自動車:1日5,000円〜7,000円程度
ガソリンは満タン返しが基本
注意点
- 台数に限りがあるので事前予約必須
- 島内は道が狭く曲がりくねった箇所もあるので運転には注意
- 猫やイタチが突然道を横切ることがあるので注意
八丈島には、コインパーキングはゼロ。
たいていの観光スポットは無料の駐車場がありますし、正直なところ、道の広い場所なら路駐でもそこまで問題にはなりません。
ただ、飲食店やお土産店では駐車場の数が限られることもありますので、必ずお店の人に相談して指示を仰いでください。
2.安くのんびり『町営バス』
免許がない場合や、リーズナブルに移動したい方は町営バスを利用しましょう。
ただし、1〜2時間に1本程度しか本数がないため、逃してしまうと一気に計画が崩れてしまいます。
何時何分にどこで乗ってどこで降りる→次は何時何分に乗る、というような細かい計画を立てる必要があります。
特徴
- 八丈町営バスが島内を運行
- 「坂上行き・坂下行き」と、坂下地区を循環している「コミュニティバス」の2路線あるため注意
運行情報
- 坂上・坂下行きは1日8便程度
- コミュニティバスは1日6便程度。日曜日は運休のため注意
料金
- 大人130円〜580円(距離に応じて変わるので、事前に調べておくとスムーズ)
- 1日乗車券『BA・SU・PA』で温泉も入れてお得。長距離乗る場合、温泉に入らなくてもBUSUPAを買ったほうが安い。
注意点
- 本数が少なく時刻表が限られている
- 利用の際は事前に運行ダイヤを必ず確認
3.運転せずに快適に移動できる『タクシー』
レンタカーを借りたとしても、お酒を飲みに出かけるならタクシーを利用しましょう。
バスのない夜間の時間帯にもお願いできるためありがたい存在です。
特徴
- 島内に数社あり
- 空港・港に待機車両がいない場合もあるので電話で呼ぶのが確実
料金目安
初乗り:700円程度
八丈島空港〜底土港:約1,500円程度
貸切 観光タクシー
また、地元のドライバーさんに観光タクシーをお願いすれば、ここでしか聞けない話も聞けてディープな旅ができるでしょう。
ガイド付きで島をじっくり巡りたい人におすすめですし、自分たちのペースで自由にまわれるのも魅力。
料金
- 2時間:8,000円〜10,000円程度
- 半日プラン・1日プランあり
ただし、八丈島のタクシー会社は年々減りつつあります。ハイシーズンでは、例えば飛行機発着前後など、島内全てのタクシーが出払っていることもありますので、時間に余裕を持って利用しましょう。
▶どの会社でも良いですが、今いる地区から近い会社のタクシーを呼ぶと少しスムーズかもしれません。
- 愛光観光(大賀郷)
- 赤松交通(三根)
- SE7EN TAXI(樫立)
- 末吉タクシー(末吉)
4.レンタルバイク・レンタサイクル
お天気の良い日のレンタルバイクや自転車は、島の風を頬に受けて開放感たっぷり!
レンタバイク
- 50ccスクーターが多い
- 1日3,500円〜5,000円程度
- 雨具・ヘルメット貸し出しあり
レンタサイクル
- 電動アシスト付きが便利
- 1日2,000円前後
レンタサイクルはほとんどが電動です。
電動でないものもありますが、坂道が多いので体力に自信がある方でも電動の方がおすすめです。
尚、坂下地区から坂上地区へ、八丈富士7合目のふれあい牧場へ電動自転車で行くのは、不可能ではないですがかなりしんどいと思うのでご自身の体力と相談の上、熟考してください(笑)
レンタサイクルは主に、以下のお店で貸してもらえます。
- モービルレンタカー
- そこど荘
- HJPレンタカー
- 赤松自動車工場
この他に、
- 八丈島サイクルシェア
も最近始まりました。
5.徒歩
周辺だけを散策するなら徒歩も可能。
その他の移動手段と組み合わせると、程よく身体も動かしながら旅を楽しめます。
例えば、
- 空港→植物公園...徒歩15~20分程度
- 底土港→民芸あき(お土産屋さん)...徒歩20〜30分程度
と、歩けない距離ではありません(車社会なので島民はほとんど歩かないですが...)。
ただ、やはり主要観光スポット間は結構距離があるので、徒歩のみでの移動は厳しいものがあるかと思います。
また、前述したとおり八丈島は急な雨が多いため、徒歩だと雨具の準備が必要になるかもしれません。
6.『宿泊施設の送迎』を賢く利用しよう
宿泊先によっては空港や港への送迎サービスがあります。
予約時に送迎希望を伝える必要ありますが、ホテルや個人経営の宿などでやってくれるところがあるので、宿選びの際にチェックしましょう。
また、ダイビングショップのツアーでも送迎してくれる場合があるので、上手く活用してください。
7.実証実験中!2つのスマートモビリティサービス
八丈島では近年、観光客の足の確保が足りない問題を解決すべく、東京都の事業としてスマートモビリティサービスの実証実験が行われています。
実証実験中のため、毎年異なる且つ期間が限定されるのですが、2025年は【AIデマンドタクシー】と【自動運転バス】を利用することができます。
もちろん観光客も利用できるので、積極的に活用してください。
①AIデマンドタクシー(2025年7月1日〜)
あまり馴染みがないかもしれませんが、AIデマンドタクシーとは、AIが複数の予約を調整した上で運行する相乗りタクシー。
たとえば、「〇〇から△△へ行きたい」という予約が入ると、タクシーのように〇〇という場所に車が向かいます。
その後すぐに「□□から◎◎へ行きたい」という別の予約が入った場合、瞬時にAIが最適なルートを割り出します。人数やルート上で乗り合い可能な場合、乗り合いになります。
運行期間・時間
- 期間:2025年7月1日(火)〜2026年1月31日(土)
- 時間:坂下地域:8:45〜18:00、坂上地域:8:30〜18:30
対象エリア
島内の主要エリアを細かくカバー。
町営バスの停留所がない場所もカバーされているので、より目的地に近い場所で利用できます。
乗降可能なポイントはWEBやアプリでチェックしましょう。
予約方法
- WEB:24時間受付
- 電話:平日(月〜金)9:00〜17:00受付
予約は乗車5日前から可能
料金体系
- 一般(大人):500円/回(大坂トンネル経由の場合1,000円)
- 高校生以下:100円/回(トンネル通過含む)
- 高齢者(65歳以上)割引回数券:3,000円(10回分)
- 1日乗り放題券:3,500円
- 周遊フリーパス(温泉入浴券・観光施設入場券セット):4,500円
- 1か月乗り放題券:8,000円/月
※乳児(0〜1歳未満)は無料、幼児(1〜6歳)は同伴大人1名につき1名無料
料金体系が距離というより回数で決まるため、通常のタクシーよりもお得!
特に高校生以下が1回¥100で利用できるので、バスより便利でずっとお得だと思います。
利用の流れ
1. 会員登録(WEBまたは電話で登録)
2. 予約(乗車/降車場所と時間を入力)
3. 乗車(指定地点でタクシーを待つだけ)
注意点
- 天候や車両トラブルで運休の可能性あり
- 混雑時は配車に時間がかかる場合あり
- 事前予約が原則、飛び込みには対応しないことも
②自動運転バス(7/19〜8/17・火木運休)
昨年は坂下地区での実証実験だった自動運転バス。
今年(2025年)は、主に坂上地区での運行が予定されています。
特徴
- 定員34名のミニバス
- 予約は不要で、通常のバス同様直接停留所へ
- 運転手が同乗するが、基本的にハンドルには手を添えるだけ
- 実証実験のため、乗車アンケートへの記入が求められる
運行エリア
バス停は以下の通りです。
- 町営バス乗り場
- 樫立温泉入口
- 富次朗商店
- 中田商店前
- 名古の展望
- 東屋(※)
- 末吉温泉(※)
坂下(町営バス乗り場)から坂上地区へ行くことができます。
(※)末吉温泉へは行かない便もあるので注意が必要です。
料金
- 島民はチラシを持っていれば無料(家族で1枚でOK)
- 島民以外は、AIデマンドタクシーと同じ料金体系
運行期間
2025年7月19日㈯〜8月17日㈰
※火曜日、木曜日は運休
昨年、自動運転バスに乗ってみましたが、何の不安もなく乗ることができました。
運転手さんの手元の様子や、車外の歩行者や対向車を感知する様子などを見ることができました。
使う人がそこまで多くないため、混雑せず利用することができ実は穴場かもしれません。
8.電動キックスクーター(リードパークリゾート八丈島)
ちょっと変わった移動手段として、電動キックスクーターはいかがでしょう?
八丈島最大のホテル【リードパークリゾート八丈島】では、『SEGWAY製電動キックスクーター(MaxPlus)』を借りることができます。
(※ホテル宿泊者じゃなくても借りることが可能!)
利用料金
- 2,000円(税込)/1時間
- 2時間以降:1時間あたり1,000円(税込)の従量課金制
対象年齢・免許・条件
- 16歳以上なら免許不要
- ※運転免許証/パスポート/マイナンバーカード/支払い用のクレカの登録が必要。
※速度超過防止機能搭載 (最高速度20 km/hに制限)
利用方法
- アプリ登録:SEGWAY Japan公式アプリ「JOJO – Community Ride」に登録
- QRコード操作:スクーターのハンドル中央のQRコードをかざしてロック解除
- ヘルメットの貸し出しあり
利用エリア
借りる場所はリードパークリゾートになるので、そこから時間制の料金を考慮して計画する必要があります。
基本的に、だいたいの場所へは行けますが、
- 八丈富士一帯・漁港・空港周辺は利用制限あり
- 未舗装路の走行は不可
です。
自然を肌で感じながら爽快に移動したい方、いつもと違った移動方法で旅の思い出を作りたい方におすすめ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
八丈島は離島の割にはいろんな交通手段の選択肢がありますよね。
レンタカー以外にも、バスやタクシー、レンタサイクル、AIデマンドタクシーに自動運転バスなど、実は色々ありますので、スケジュールや滞在スタイルにあわせて組み合わせてみてくださいね。
▼関連リンク
八丈町営バス 時刻表(公式サイト)